yume

埃まみれで見つかったデッサン人形。


EV5cqODDBFgkNUk.jpg


大分前になるが、私はマンガ家を目指していた。
当時は絵を描いて、その絵を人に誉められるのが嬉しくて、絵が大好きだった。


小2から、熱意の方向は全てお絵描きや漫画に向かい、休み時間も一人で机に向かって、漫画を描き続けていた。

その漫画というのが、半分に切った折り紙を何枚か重ね合わせ、ホッチキスに閉じたもの。
1コマ=1ページに等しい。
漫画と呼んでいいのか、絵本と呼ぶべきかは、分かりかねる。

キラウサちゃんが主人公で、全50巻以上。
それを、同級生に売る。
勿論、お金じゃない。

紙幣代わりの、折り紙3枚と交換。

漫画には一冊に折り紙を3枚以上使っているから、赤字な商売だった。

それでも、同級生が

「面白いね、続きは?」

と言ってくれると嬉しくて。

回し読みしてくれている風景に心が綻んで。
私は益々描くようになった。



漫画というものを知ったのは、小1あたり。

私はその頃、「ちゃお」や「なかよし」を買ってもらっていた。

私がちゃおを読むきっかけになったのが、「Dr.リンにきいてみて!」ーあらいきよこ著ーだ。

まだ漫画や本など買い与えられていない幼少期の教養の大部分を占めていたのが、DVDだ。

近所のレンタルビデオ屋に頻繁に母親と通い、アニメDVDを何本か借りて、帰ってから夕飯までの間観る。

「今日は何を借りる?」

母親に尋ねられ、いつもならセーラームーンやおじゃ魔女ドレミを選ぶ所だが(アンパンマンは卒業)
絵柄に惹かれたのか何なのか、その日はDr.リンを選んだ。

帰ってから見ると面白くてド嵌まりし、主人公.明鈴の髪型にして欲しいと毎朝頼んだ。
今にしてみれば、髪型は明鈴とはまるで違ったが。

Dr.リンが地上波でも放送されている事を知った私は、DVDだけでなく放送時間にも熱心に観た。

学校でもDr.リンは人気で、放送が終わった次の日、会話は大いに盛り上がった。

アニメだけでは飽き足らず、私はDr.リンが連載されている漫画「ちゃお」を買って欲しいと母に頼んだ。

母は承諾してくれ、毎月、私が学校から帰るまでに買っておいてくれた。

最初はどう読めばよいのか分からなかった漫画もスムーズに読めるようになり、私は漫画というものに夢中になった。


小4からクラブ活動があり、漫画クラブもあったのだが、ただ漫画の模写をしているだけの退屈なクラブに見えた為入らず、バドミントンクラブに入った。

スポーツというこれまでの自分には無縁だった新しいものに打ち込み、他では得られない刺激を受け、それを漫画にすることも可能だろう、という両親の薦めもあった。

小5で、クラスの係に「漫画係」という新たな物を立ち上げ、友達2人とクラスで飼っていた金魚「きぶろうくん」を主人公にした漫画を作り続けた。



小学生時代はとにかく漫画家になりたかった。

中学で、その夢を捨てた。というより、諦めた。


中学では本格的な絵の指導が得られると期待して美術部に入った。
一年間は良かったのだが、途中から部員はやる気のないギャルばかりが増え、活動はぬるくなり、毎日下ネタトークや悪行に走って暇を潰すことしかしなかった。

それはそれで中学生の自分には楽しくて仕方が無かったが、絵や漫画とは遠ざかる日々が続き、しばらくブランクをあけてからの自分の絵は酷く下手になっていて、描くのが苦痛になった。


私は、漫画家とは違う職業を目指し始め、漫画ばかりを描いていたあの頃と決別した。

漫画家になりたくて、買い求めた数種類のペン、原稿用紙、トーン、デッサン人形、羽箒。

どれもこれも今は捨ててしまって無かったり、違う用途に使ったりしている。

今は漫画家になりたかった日々が遠い昔に感じる。

それでも、何か練って、編んで、生み出す。

今もその作業工程は好き。
生まれた作品がどんなにナンセンスでも、いとおしく感じる。

まだ創造への気力は、存分に残っている。

それは絵とは違うけど、私がなりたくて、生業にしたい、「夢」。


将来の夢は、また二転三転するのだろう。
高校二年生の今、もうさすがに固めなくてはならない時期なんだけど。

多分、私は最終的にはより現実、より「夢」とは違う方向へ進んでいくと思う。
希望とは違う職場にいても、それはそれでいい。

単なる趣味程度でも、続けていけるなら。



造りたい。
やっぱり造るのが好きだ。

[ 2012/05/19 21:26 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

Post a comment













Only the blog author may view the comment.

Trackbacks:

この記事のTrackbacks URL
http://pafujima.blog.fc2.com/tb.php/30-d8c265ba